G7 主役はトランプ 米国第一主義とサミットの危機(質&量も後退)

2017-05-27 18

#G7Taormina【今回の焦点、リーダー不在で結果は?】
・自由貿易 vs 保護主義
・『パリ協定』を守れるか?

【結果】首脳宣言は昨年の伊勢志摩サミットでは英文で32ページだったが、今回は6ページ程度にとどまり、質&量も後退した。( http://www.asahi.com/articles/ASK5W54FLK5WUHBI012.html )
・貿易について「開かれた市場を堅持し、保護主義と闘う」との文言を盛り込んだ首脳宣言を採択し、閉幕した。
・トランプ氏が離脱を示唆している気候変動対応の国際枠組み「パリ協定」を巡って、首脳宣言は「米国が政策を見直している途中であることを理解する」という異例の言及となった。トランプ氏は27日、ツイッターで「パリ協定については来週(28日からの週)に最終決断を下す」と表明した。
『Donald J. Trump‏  @realDonaldTrump
I will make my final decision on the Paris Accord next week!』
・首脳宣言は、難民・移民について「緊急、長期のアプローチが必要だ」と合意する一方、米英などに配慮し、「国境の管理は国家の主権的権利」と言及した。

パリ協定「来週に最終決定」 トランプ氏27日ツイート: http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC27H3N_X20C17A5EA2000/
→世界2位の排出大国である米国が抜ければ、温暖化防止の機運はそがれる。他国のやる気をそぐのは同じだ。
パリ協定は18年までに詳細な実施ルールを決める。国際機関の担当者は「米国の動向に一喜一憂せず、実効性あるルールを定めるのが重要だ」と話す。

<G7サミット>反保護主義、米の方針転換は不透明:
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170528-00000001-mai-bus_all
<米国→中国シフト>→トランプ政権は米国第一主義を掲げて保護主義色を強く打ち出してきただけに、方針を転換できるかは不透明。米国は自国に有利な2国間の自由貿易協定(FTA)を重視するだけに、世界の自由貿易の枠組みに影響しそうだ。
これに対し、日本は米国抜きの11カ国によるTPPの早期発効を目指すほか、EUとの交渉でも早期の大枠合意を狙う。
ロス米商務長官は「米国にとってTPP各国との2国間協議の方がより早く、より良いものになる」と主張。2国間協議への強いこだわりを見せてる。
東アジア地域包括的経済連携(RCEP)を主導する中国の影響力が拡大。米国に代わる市場として新興国の注目が改めて高まっている。
→中国不参加のG7に有用性は見いだせない時代になる。
米国の顔色伺いは今後消え去るだろう。