松島で松食い虫の被害拡大
日本三景として知られる松島では今年度、松食い虫による松枯れの被害が平成に入って2番目の大規模なものとなる見通しで、県では被害の拡大防止に努めることにしています。
カミキリ虫に寄生する線虫と呼ばれる微生物が松の幹に入り込んで松枯れを起こすいわゆる松食い虫の被害について宮城県は今年度の見通しをまとめました。
それによりますと、県全体では前の年度より26%増えて1万9500立方メートルにのぼる見通しです。
中でも、国の特別名勝で日本三景として知られる松島の区域では、70%増えて9500立方メートルに上り、平成に入ってからは平成9年度に次いで大規模な被害となるいうことです。
原因について県森林整備課では東日本大震災の津波で農薬を散布するヘリコプターが流出したため農薬散布が長期間にわたって中断したことや、近年、夏場の気温が高く雨が少ない日が続いたため、虫の繁殖が活発になったことなどが考えられるということです。
県では、農薬散布を再開したり殺虫剤を松に注入したりして被害の拡大防止に努めることにしています。